Info

1993年生まれ。江戸川区出身。写真家、仮面劇俳優、インプロバイザーとして活動中。人物ポートレート、人物スナップを得意とする。

カリーに「ラバーズとかベクデルテストでフォーマット作ってたから、やり方聞きたいのでご飯いこう」と連絡を貰ったのが今日で、たまたま夜あいてたので上野のいわゆる千ベロ系の居酒屋で天ぷらを食べながらボソボソ話をした。
702_0122

家に帰ってぼーっとしてたらカリーがブログを書いていた

紅ショウガの天ぷらが美味しくて、美味しい美味しいと言いながら食べていたら、いつの間にか個人ワーク扱いになっていてびっくりした。彼の中で何かが刺さっていたみたいだけどちょっとわからなかった。カエルと飯くうの修行かよ、カリー修行僧か何かなのかよ。カリーの頼んだイカの天ぷら、間違えて食ってごめんね。

フォーマットのことを話していて、わたしが気づいたのは、わたしは、本当に心の底からシステム自体に興味がないんだな、ということだった。システムとかツールとか自体には全然興味が持てない。だから、ベクデルテストでも、ラバーズでも「この”フォーマット”が広まって欲しい」とは全然思っていないんだなと思った。使ったり広まったりする中で、わたしの考える”いい時間”をすごせる人が増えて行くことはとても嬉しい。だけど、ぶっちゃけそれじゃなくても嬉しい。だから、カリーには「うーん、大事なのはフォーマットじゃなくて目的じゃないかなあ、、、どうしてフォーマットが欲しいと思ったのか、とか、何がやりづらいのか、とか」みたいなふわっとしたことしか言えなかった。

で、そのあと、カリーがパートナーとどういう風にインプロしたいのかとか、どういて欲しいのかみたいな話になって、仮面夫婦の話を少しした。わたしが仮面を溺愛しすぎていることとかが今日わかったばかりで、AIRのイノセントとフラートの写真を見てボロボロ泣いてしまったこととか。そのことは別に私個人の問題なので、関係者のツイッターを軒並みミュートしたりして心の平穏を保った今日のこととか。でも今後は嫌なので今後は嫌だというのは伝えたりしたよとか。あと、自分は、この人とだからって思いたくても相手がそうでなかったりすることはままあるし、そういう装置化した自分をよしとできて「それでも自分はこうありたい」と思って動ける日と、そうじゃなくて悲しくて泣いてばかりの日があることとか。もうむしろ聞いてくれてありがとうだった。

大事にしていることがあって、見えないものや見なかったことは存在していないこと、と思うようにしている。だから人の気持ちなんて見えないし言葉にしたところでわかりあうことなんてどうせ絶対にできない。最近は、こうあって欲しいと思われてるんだろうなとか、思われてないなとかも見えないから知らないことにしてる。自分がワークショップをやるときは、わたしの見たいものを作ることだけを考えられるようになったし、仕事のオファーを断ったり好きにやったりできるようになった。でもわたしは、自分の気持ちだけはわかるので、自分がされて嫌だったことをなるべく人にしないようにしている。そういう風にふるまう自分のことがどうしても好きになれないから。人との関わり方とかで、全然正しくなくてもいいから、自分にとっての優しいわたし、でいたいなと思う(あとその優しさが凶器になりうる可能性のことも考えたりして家から出られなくなったりするときもある)

仮面、の話はしなかったけど、自分が仮面をどう捉えているのかが少しずつわかってきたりした。言語化するには程遠かったけど、帰り道で、言語化するためにワークショップやろうと決めて、一緒に仮面ワークショップやりたい人にオファーを出したりもした。
仮面がツールである、というのは間違いじゃないけど全てじゃないなというのが今のわたしの言葉にできる精一杯。

そんなこんなで、なんか背中押してもらったなーと思っていたら「個人ワークでした」となっていてカエルはびっくりした。カリーは本当に、わけのわからない人だけど、ご飯を美味しそうに食べるのと、梅干しサワーの梅をグシャグシャにしないで飲むのとても好感が持てる。あと、本当にすごい人たちとかにガンガン連絡してったり、自分がやりたいことをちゃんと伝えたりしていけるのカッコいいなと思った。喋るときに上半身全部で喋ってるのすごい面白いなーと思って途中ちょっと真似してみたりしてたけど、わたしがやると川崎あたりの下手で下品なラッパーみたいになったのですぐやめた。カリーのパートナー、はるちゃんへの愛が伝わってきて、それが、愛しかった。

「カリーはカリーだから大丈夫だよ」
本人は、こういう風に言われるの嫌だって、言ってて、その気持ちはわたしも痛いほどわかった。わたしもすごく嫌だ。悪意がないのはわかってる。でも、カリーが書いてたみたいに、「お前がわたしの何を知ってるの」とも思うし「何その上から目線」って思ったりもする。いや実際なんかそういう棘が出てくるときって、もはやわざわざ無理に褒めたり言わなくてもいいのに、言ってきてたりするから嫌な気持ちになるんだけど・・・。
でも、なんか、ご飯おいしそうに食べたり、カリーのいか天食べても怒らなかったり、はるちゃんへのパートナー愛が爆発してたり、どんどん色んなことしていくカリーをみてて、かっこいいし、カエルはつい言ってしまいたくなった。そのままでも大丈夫だし、今のカリーがしてること超すごいよって。カリーはカリーだから大丈夫だよ、って。

6月17日、仮面夫婦は初めてオープンステージに立ちました。(twitterハッシュタグ #仮面夫婦2018)
仮面夫婦は、THE MASK THEATRE 所属の仮面コントユニットです。江戸川カエル(イノセント)と内海隆雄(フラート)でお送りしています。
内海隆雄がわたししよりわかりやすい振り返りをかいてくれたので、わたしは稽古で思っていたこと、考えていたこと、激闘を経て思ったことなどをだらだらと書きます。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
<写真提供:ますくわーど>

●まず、仮面夫婦のことをちょっと好きになった。
抜群に可愛いし、そこそこいいもの作るなーと思った。稽古は、演出家のフックと、シーンをやって動画でチェックする、を繰り返しながら行った。稽古中、イノセントを被っているわたし(江戸川カエル)の動画を見て「あー可愛い可愛い」とはしゃぎながら見たり、面白くて爆笑したりする。変な感じかもしれないけれど、仮面を被っている自分の動画を見ても、あんまり自分のことだと思わない。結構冷静に「こいつつまんねえな」とか「この人足もっと伸ばせないのかな」と思ったりする。だから、仮面夫婦のことを、なんとなく「こいつら」と思っているふしがある。
そんな仮面夫婦が、人前にでてって、面白かったとか、感動したとか言ってもらえたのが嬉しかった。「こいつらなかなかやるじゃねえか」「かわいいいいいい」と思った。江戸川カエルが仮面夫婦のファンになった。
会場についた時点では一回戦を勝てればいいと思っていた。だけど、そこからどんどん「仮面夫婦を勝たせたい!!」と思うようになって、三回戦まけた時は超悔しかった。イノセント勝たせてやれなくてごめん、でも楽しかったね。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

●何を考えているかは殆どわからないけれど
正直、内海隆雄がどんなシーンを作りたいかとか、フラートが何を考えているかは普段は殆どわからない。だけど、舞台の上では、フラートが次にどう動く/動きたいのか手に取るようにわかるときがあった。稽古の時は、演出家のフックだけがお客さんなので、全然気づかなかったけれど、仮面をつけていると、冷静に、お客さんの息遣いや期待の気配を感じることが出来る。フラートが何を考えているかわからなくても、お客さんの期待、のようなものを通して、彼が次にどう動く/動きたいのかをわたしも感じることができた。(でもこれは、たぶん内海君がすごくいい仮面役者だから起こったことなのだろうなと思うと大変ありがとう、これからも頑張ろうねという気持ち)
フルマスクは、いわゆるトランス、をしない仮面だけれど、感覚としてはトランスに似てるなと思った。動く、見ている江戸川カエルの身体とは別に、お客さん側からの視点も少しだけ持てている(気がした)

●仮面は顔を隠して、喋れない?
お客さんの感想で、「仮面で顔を隠して喋れない二人が・・・」とはじまるツイートを見た。なんだかびっくりした。仮面で、顔を隠している、とか「喋れない」とは、全く考えたことがなかった。喋らない、表情が変わらない、と思ったことはあったけれど。これはたぶん、仮面が”はがれて”しまった瞬間があったからなのかなあと思った。仮面がはがれる、というのは、イノセントとフラートではなく、イノセントを被った江戸川カエルと、フラートを被った内海隆雄に見えてしまう、というときに、わたしが使っている。何をするとはがれてしまうのかは今のところ、わかりきっていない。今後考えたい。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

●仮面は育つ
喋らない仮面だけど、稽古中に「ボキャブラリーが増えたなあ」と感じていた。仮面にとっての語彙は身体にあるのかなと今は思っている。昨年9月、江戸川カエルとイノセントの組み合わせはいわば0歳児だった。出来る動きは、ごくシンプルな立ったり座ったりだったけれど、何度も被って、稽古を重ねていくうちに、イノセントはどんどん成長して、身体の語彙がどんどん増えていった。跳ねたり踊ったり、泣いたり、笑ったり、怒ったり。それらが少しだけ出来るようになっていった。以前は、仮面が浮く気がして首のあいた服が着られなかったけれど、今では割と着られるようになってきた。(と思っているけどどうでしょう?)
上の写真は、イノセントが怒っている。げきおこ。かわいいでしょ。

●エロ、グロ、ナンセンス、ジルバ、セックス、レスリング
昨年11月の仮面公演の稽古では、「エログロナンセンス」がなんとなくキーワードになっていた。仮面なら、生身の人間がやると見ていられないようなエログロナンセンスなシーンもコミカルにやることができる。エログロナンセンス大好きなわたしにとっては、それが面白いポイントだった。今回の激闘は即興なので、どこかでティルトしなきゃ、と思っていて、ティルトのタイミングでエログロナンセンスどれかを選択する練習も取り入れたりしていた(あまりうまくいかなかったけど)
3月くらいから、稽古でコンタクトインプロをしまくっていた。コンタクトインプロはジルバ、セックス、レスリングを合わせたものだと何かの本に書いてあった。ジルバもセックスもレスリングも、見ていると面白い。なんとなく、今後のコントのクリエーションではエログロナンセンスだけじゃなくて、「エロ、グロ、ナンセンス、ジルバ、セックス、レスリング」をテーマにしていきたいなと思った。字面もかっこいいし。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

最後に。内海君が殆ど書いてくれたので、わたしは少しだけ!

激闘ほんんとうに素敵なイベントでした。じゅんき、ありがとう。
仮面で出たいですと相談した時に快くOKしてくれて、喋らないわたしたちのために、工夫してくれたところもあって、感謝しかありません。すごく楽しかった、あと決勝は「よい・・」とほぼ泣いてました。
あと個人的に応援していた中村太郎さんが超素敵なパフォーマンスしていてときめきました。

そして、「仮面夫婦で出たい」を、受けてくれた内海君。わたしは飽き性なので、すぐに飽きちゃうかなと思ってたけど、カエルはまだ飽きてません。内海君がものすごいスピードで肉体改造したりどんどんうまくなっていくから、毎回違うのとても楽しい。カエルもどんどんフィジカル強くしてってそのうち両手で頭上にリフトできたら面白そうだなって思ってます。どうもありがとう、超楽しかった、これからもよろしく。

6月30日に、蔵前4273にてザ・ベクデルテストのためのワークショップvol.3を行います。
詳細、参加はこちら(https://www.facebook.com/events/632680807071596/)か、当HPお問い合わせフォームより受け付けます

DSC_4916

ベクデルテスト(※1)とは、映画や小説のジェンダーバイアスを見るための簡単なチェック項目だ
①名前がついている女性が2人以上登場するか?
②その女性同士が会話をするシーンがあるか?
③その会話の内容は、男についての話以外であるか?
このシンプルな3つの項目をクリアする映画や小説は、実はそんなに多くない。
ザ・ベクデルテストとは、ベクデルテストをパスするインプロを作るべく、BATSのリサ・ローランドが生み出した新しいインプロフォーマットのことだ。このフォーマットでは、3人の女性主人公が出てくる。その3人の人生のスナップショットを追っていくことができる。

松山東京横浜と3度の公演を経て、わたしが今どんなことを考えているかを少し書きたい。

●前置きをしなくて済むように
「女性だけど」社長だっていますよね、とか、ボルダリングしているかもしれませんよね、「女性だから」喫茶店で待ち合わせかもしれません、とか。第二回のワークショップでは何気なくそういった前置きをしてしまうことが多かった。「彼女は社長です」という自分のディレクションに、わたし自身が言い訳をしてしまっていたように思う。今度のワークショップでは、これらの一切を意図的にやめてみたいと思う。

●物語は作れないのか?
既存の物語の構造に乗せようとすると、男性主体になってしまいがちなので、今まではスナップショット的に人生を見ていく方法をとってきた。だけど、本当に物語は作れないのだろうか、とも考えている。今度のワークショップでは少しだけチャレンジしたいと思っている(難しすぎたらすぐにやめて違う方法を考える)

●今後のチャレンジ
ザ・ベクデルテストのフォーマットの意義は、「フォーマットがなくても当たり前に出来るようになること」だとわたしは思っている。
実はわたしは、タランティーノ、北野武、クローネンバーグが大好きだ。シェイクスピアも好きだ。だけど、この人たちの作るものはベクデルテストを一切パスしていない。今後は「インプロバイズドシェイクスピア」など、インプロバイズド○○を作る中でベクデルテストをパスする方法を模索していきたい。だって、わたしが見たいから。ベクデルテストをパスしたタランティーノが見てみたいし、北野武が見てみたい。

(※1)アリソン・ベクデルの漫画に出てきたキャラクターが「これをパスする映画しか見ない!」と話している場面から「ベクデルテスト」と名付けられた。

とにかくとても長いのと、ラバーズ本編の社会的意義や学んだことや気づいたことなどは1ミリも書いていません。ただのラブラブレゲエポエムになってしまいました。だから、これは、わたしが、みんなから受け取った、愛、のようなものを、忘れないために書きました。
P6026848

ちょっとわたしの話をする。
江戸川カエルは、愛とか希望とか平和よりも、孤独や絶望を撫でたり舐めたりすることで日々生きている。だけど、ラバーズの主宰をしていた約2ヶ月、みんなの前では、ちょっとだけ愛とか希望とか優しさとか明日とか、「生きてるだけで尊い」ということとかを信じたくて、正しくなくても優しい人でいたくて、そういう風にふるまっていた。ほんの少しだけ嘘をつきつつ。
本当はたぶん、わたしが一番、信じてなかった。みんなには稽古の最中に「来ただけでエライ」「生きてるだけでエライ」って言い続けていたけど、自分のことを心からそう思えたことは一度もなかった。

昨日のショーでは、メンバーみんなが、ずっとお互いの側に居続けることが出来たと思う。わたしは、ショーが終わるまで、こんな時間が来るってことを全然信じていなかった。だから、帰り道、さっきまでの奇跡みたいな時間のことを考えてずっと泣いていた。
「来ただけでエライ」をずっと自分のために言い続けてきた稽古で、ダルダルの主宰だったのに、ショーが終わるまで、一緒にいてくれて本当にありがとう。

701_8941
おしょう。最初にこの公演をやりたいと思ったときに、即答で一緒にやると答えてくれた。
彼の好きなところは、人のことを意外とよく見ていてくれているところ、ディレクションの愛と毒とおちゃめのバランスが最高なところ、たまに中身が小学生なところ、不条理なシーンも余裕でできちゃうところ。
出会いは最悪だった。5年程前になる。わたしが毎日「明日死ぬんだ」と思っていた時期のことだった。まだコンタクトレンズをつくる前で、何も見えていなかったのだと今は思う。世界に味方はひとりもいないと本気で思っていた。初めて会った日、なんであんなに泣いて怒ったのか全然思い出せないけど、帰りの電車で号泣しながら「おしょうは最低クソファシリテーターだ!地獄に落ちろ!」と大憤慨していた。(※ 5年前のことです、おしょうは最低クソファシリテーターではありませんのでみなさん安心してワークをうけてください)
 そんなこんなで時間が経って、そのあとどこかで彼を見かけても「ふーんだ!」という態度を取り続けていた。カエル反抗期かよ。申し訳なかった。
 おしょうが人間で、デーモンでも敵でもないと認識したのはそれから3年くらい経ってのこと。わたしが「今夜はカエらない」という2人ショーの企画におしょうを呼んでからだった。当時、「いちばんわたしと組まなそうな人とショーをする」と心の中で決めていた(本当に失礼な話です、受けてくれてどうもありがとう、おしょう)告知を打つ段階では、まだ、おしょうのことを魔界の人だと思っていたため「カエルとハデス」というひどいタイトルのショーだった。だけど、その夜のショーは、「カエらない」の中でも屈指の出来となる素晴らしいショーとなった。ショーの最中、おしょうは、ずっとわたしの側に居てくれた。一緒に困ってくれた。ステージの上で一緒に困ってくれたことが嬉しかった。上から手を差し伸べるのではなく一緒に困ってくれた。
 それから、わたしたちは、どこかで顔を合わせると「やあ」というくらいの仲になった。「やあ」「やあ」を繰り返すうち、少しずつ、距離が近づき、気が付いたら同志と呼べる人になっていた。おしょうすごい。
 夜回で内海君とカップルのシーン、とても素敵だった。「インプロショーの打ち合わせ」のディレクション、「ゲロを吐いちゃうシーン」のディレクション、すごくわくわくした。夕回でわたしが泣いている時に背中をそっと支えていてくれたことも嬉しかった。

701_3943
みくみん。彼女の好きなところは、起き上がりこぼしみたいなところ。ノーメイクが最高にかわいいところ。ピンクのワンピースが似合うところ。語るエピソードがストーリではなく詩的なモーメントで構成されているところ。いわゆる「チョイ役」がめちゃくちゃ上手くて素敵なところ。
この人とも出会いは最悪だった。この最悪な出会いに関してはみくみんが先に書いてくれているのでこちらを参照。おしょうとほぼ同時期に出会っている。この時期に出会った人間のこと、誰のことも好きになれなかったので、彼女が「カンチガイ」と好意的に捉えなおしてくれたことに関しては残念ながらほぼ全て事実であった。ごめんなさい。
ちょうど一年ほど前、偶然FBで流れてきたみくみんのブログを、なんとなく読んだ。そこに乗っていた写真がとても素敵だった。強烈に素敵だった。確か旅館かどこかで何か食べてる写真だった。ああ、見えてなかった。こんな顔する人だったんだなと思ったら、写真家として猛烈に悔しくなってしまった。しかも本人はその写真を「ひどいわけわからない表情」みたいに言っていたのが全然気に食わなかった。だって今までみたどのみくみんより好きだったから。
だからわたしは、わたしの好きなみくみんを探しに、彼女の家に遊びに行くに至ったのだった(大変失礼な話です。招いてくれてどうもありがとう)
 それから、わたしたちは、たまに「元気ですか」とやりとりをする仲になった。「元気ですか」を繰り返すうち、少しずつ、距離が近づき、気が付いたら同志と呼べる人になっていた。みくみんすごい。
 みくみんの語ってくれたエピソードのおかげで、夜回、奇跡みたいなミュージカルを作ることが出来た。本当にありがとう。あと「枝豆にな り ま す」と言ってしまう居酒屋の店員が、2度出てきたの嬉しかった。京都を彷徨うおしょうの影のモノローグはちょっと泣きそうになった。「安良川かえるに改名して、むらしと出会いなおす」シーンも本当にありがとう。改名やめるって決めました。一緒にキラキラのゲロを吐いたのとても楽しかった、たぶん一生忘れない。

701_7812
じろう。出会いは全く覚えていない。いつだったかすら思い出せない。気が付いたら愛していた・・・。じろうちゃんは、どんな空気もじろう色に変える天才。困っている人や悲しい人をみるとなんとか励まそうとするけれど、ほぼ空回りしていく様子もかなり好き。インプロしてるとき本当に楽しそうなのが素敵で、じろうを見ると「ああインプロって楽しいんだもんな」と思い出すことが出来る。
今回のショーにじろうちゃんを呼んで本当によかった。じろうちゃんがいてくれたから、わたしは最後まで明るくやりきることが出来た。たぶんみんなもそうだったんじゃないかなと思う。その素敵な笑顔とエネルギーで、鳥取をじろう色に変えてください。

7739237424419
 だいら。今回のショーへのオファーがきっかけで出会った(見たことはあった) だいらの好きなところは、わたしより感受性が強いように見えるのに全然拗ねてないところ、すごい、大人かよ。(カエルがおしょうと出会って糞野郎と罵っていたあたりの年齢かと思うとひれ伏す)人の傷にとても敏感で言葉をしっかり選んでくれるところ。いざというときのエネルギーがすごいところ。あとお洋服がいつも全部素敵なところ。
 夕方の回の後半で口火を切ってくれて、そのエネルギーの大きさに、みんなが突き動かされて行った。結婚式のシーン、とても好きです。あとゲロを「キラキラにしてください」と言ってくれてありがとう。キラキラ吐くの楽しかった。本番では殆ど一緒にシーンを作れなかったけれど、稽古で、ギターを弾くシーンを一緒にやってくれたの嬉しかった。本当にありがとう。

701_6271
 むらし。今回のショーへのオファーがきっかけで出会った。むらしの好きなところは、まず笑顔。それから、自分の気持ちにめちゃくちゃ誠実なところ。人からの影響を受けやすいところ。好きになった人たちへのリスペクトをちゃんと持ち続けるところ。
 今回のショーでは、じろうちゃんと素敵な飲み会のシーンをしてくれたこと、沢山自分の話をしてくれたこと、とても嬉しかった。夕回で、わたしのシーンをやってくれたときに、ボルダリングしてくれたの嬉しかった。夜回、なぜか沢山一緒にシーンをやれて楽しかった。ありがとう。

701_6263
 内海君。実は、稽古が走り出した後、最後にキャスティングされた。今ではコンタクトインプロ仲間になっているけれど、まあ出会った頃は、やはりあんまり好きじゃなかった。付き合いが長いので割愛する。歩く自己啓発書といじられている(主にわたしに)けれど、実際は割とそうでもなくて、人間なんだなとここ半年くらいで少しずつわかってきた。内海君の好きなところは、とにかく誠実であろうとする姿勢。あと甘いものを食べているところが可愛い。歌が好きで、わたしは、内海君とカラオケに行ったのをきっかけに歌が好きになれたりした経緯がある。
 今回のショーでは、夕回でじろうちゃんと二人で歌っているシーンがとても素敵だった。隆雄君と呼ばれるシーンは最高にチャーミングだった。バーフバリの提案をしてくれて本当に嬉しかった。おしょうとふたりで、カップルのシーンも素敵だった。そして、毎回稽古に来てくれただけでえらいのに、全回しっかり参加してくれてありがとう。ことあるごとにわたしの首の健康を守ってくれてありがとう。

P6026831
そして、スペシャルミュージシャンのゆがくん。今回は、最後まで見守っていてくれて本当にありがとう。素敵すぎる歌と時間をどうもありがとう。ゆがくんの作るゆるい空気が大好きです。

このショーが、このメンバーでできて、とても幸せだったし、これが最初の一歩になったと信じている。自分が何をしたかったのか忘れそうになったり、信じられなくなったとき、ひとりぼっちになりそうなとき、誰かを傷つけてしまったとき、ひどく傷ついたとき。きっと、この先何度も、昨日のことを思う。キラキラした時間をどうもありがとう。愛しています。