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1993年生まれ。江戸川区出身。写真家、仮面劇俳優、インプロバイザーとして活動中。人物ポートレート、人物スナップを得意とする。

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6月17日、仮面夫婦は初めてオープンステージに立ちました。(twitterハッシュタグ #仮面夫婦2018)
仮面夫婦は、THE MASK THEATRE 所属の仮面コントユニットです。江戸川カエル(イノセント)と内海隆雄(フラート)でお送りしています。
内海隆雄がわたししよりわかりやすい振り返りをかいてくれたので、わたしは稽古で思っていたこと、考えていたこと、激闘を経て思ったことなどをだらだらと書きます。
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<写真提供:ますくわーど>

●まず、仮面夫婦のことをちょっと好きになった。
抜群に可愛いし、そこそこいいもの作るなーと思った。稽古は、演出家のフックと、シーンをやって動画でチェックする、を繰り返しながら行った。稽古中、イノセントを被っているわたし(江戸川カエル)の動画を見て「あー可愛い可愛い」とはしゃぎながら見たり、面白くて爆笑したりする。変な感じかもしれないけれど、仮面を被っている自分の動画を見ても、あんまり自分のことだと思わない。結構冷静に「こいつつまんねえな」とか「この人足もっと伸ばせないのかな」と思ったりする。だから、仮面夫婦のことを、なんとなく「こいつら」と思っているふしがある。
そんな仮面夫婦が、人前にでてって、面白かったとか、感動したとか言ってもらえたのが嬉しかった。「こいつらなかなかやるじゃねえか」「かわいいいいいい」と思った。江戸川カエルが仮面夫婦のファンになった。
会場についた時点では一回戦を勝てればいいと思っていた。だけど、そこからどんどん「仮面夫婦を勝たせたい!!」と思うようになって、三回戦まけた時は超悔しかった。イノセント勝たせてやれなくてごめん、でも楽しかったね。

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●何を考えているかは殆どわからないけれど
正直、内海隆雄がどんなシーンを作りたいかとか、フラートが何を考えているかは普段は殆どわからない。だけど、舞台の上では、フラートが次にどう動く/動きたいのか手に取るようにわかるときがあった。稽古の時は、演出家のフックだけがお客さんなので、全然気づかなかったけれど、仮面をつけていると、冷静に、お客さんの息遣いや期待の気配を感じることが出来る。フラートが何を考えているかわからなくても、お客さんの期待、のようなものを通して、彼が次にどう動く/動きたいのかをわたしも感じることができた。(でもこれは、たぶん内海君がすごくいい仮面役者だから起こったことなのだろうなと思うと大変ありがとう、これからも頑張ろうねという気持ち)
フルマスクは、いわゆるトランス、をしない仮面だけれど、感覚としてはトランスに似てるなと思った。動く、見ている江戸川カエルの身体とは別に、お客さん側からの視点も少しだけ持てている(気がした)

●仮面は顔を隠して、喋れない?
お客さんの感想で、「仮面で顔を隠して喋れない二人が・・・」とはじまるツイートを見た。なんだかびっくりした。仮面で、顔を隠している、とか「喋れない」とは、全く考えたことがなかった。喋らない、表情が変わらない、と思ったことはあったけれど。これはたぶん、仮面が”はがれて”しまった瞬間があったからなのかなあと思った。仮面がはがれる、というのは、イノセントとフラートではなく、イノセントを被った江戸川カエルと、フラートを被った内海隆雄に見えてしまう、というときに、わたしが使っている。何をするとはがれてしまうのかは今のところ、わかりきっていない。今後考えたい。

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●仮面は育つ
喋らない仮面だけど、稽古中に「ボキャブラリーが増えたなあ」と感じていた。仮面にとっての語彙は身体にあるのかなと今は思っている。昨年9月、江戸川カエルとイノセントの組み合わせはいわば0歳児だった。出来る動きは、ごくシンプルな立ったり座ったりだったけれど、何度も被って、稽古を重ねていくうちに、イノセントはどんどん成長して、身体の語彙がどんどん増えていった。跳ねたり踊ったり、泣いたり、笑ったり、怒ったり。それらが少しだけ出来るようになっていった。以前は、仮面が浮く気がして首のあいた服が着られなかったけれど、今では割と着られるようになってきた。(と思っているけどどうでしょう?)
上の写真は、イノセントが怒っている。げきおこ。かわいいでしょ。

●エロ、グロ、ナンセンス、ジルバ、セックス、レスリング
昨年11月の仮面公演の稽古では、「エログロナンセンス」がなんとなくキーワードになっていた。仮面なら、生身の人間がやると見ていられないようなエログロナンセンスなシーンもコミカルにやることができる。エログロナンセンス大好きなわたしにとっては、それが面白いポイントだった。今回の激闘は即興なので、どこかでティルトしなきゃ、と思っていて、ティルトのタイミングでエログロナンセンスどれかを選択する練習も取り入れたりしていた(あまりうまくいかなかったけど)
3月くらいから、稽古でコンタクトインプロをしまくっていた。コンタクトインプロはジルバ、セックス、レスリングを合わせたものだと何かの本に書いてあった。ジルバもセックスもレスリングも、見ていると面白い。なんとなく、今後のコントのクリエーションではエログロナンセンスだけじゃなくて、「エロ、グロ、ナンセンス、ジルバ、セックス、レスリング」をテーマにしていきたいなと思った。字面もかっこいいし。
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最後に。内海君が殆ど書いてくれたので、わたしは少しだけ!

激闘ほんんとうに素敵なイベントでした。じゅんき、ありがとう。
仮面で出たいですと相談した時に快くOKしてくれて、喋らないわたしたちのために、工夫してくれたところもあって、感謝しかありません。すごく楽しかった、あと決勝は「よい・・」とほぼ泣いてました。
あと個人的に応援していた中村太郎さんが超素敵なパフォーマンスしていてときめきました。

そして、「仮面夫婦で出たい」を、受けてくれた内海君。わたしは飽き性なので、すぐに飽きちゃうかなと思ってたけど、カエルはまだ飽きてません。内海君がものすごいスピードで肉体改造したりどんどんうまくなっていくから、毎回違うのとても楽しい。カエルもどんどんフィジカル強くしてってそのうち両手で頭上にリフトできたら面白そうだなって思ってます。どうもありがとう、超楽しかった、これからもよろしく。

当日の動画(全編)です。

作品情報:
仮面劇「京島長屋のロミオとジュリエット」
THE MASK THEATRE Romeo & Juliet in the row house

日時:2018年3月31日(土)13:00〜、14:00〜、15:00〜
会場:京島長屋(東京都墨田区京島3-62-7この先行き止まりの路地入ル)
料金:無料
上演時間:10〜15分程度
※屋外の路地にて観覧

原作:ウイリアム・シェークスピア
構成・演出:福田寛之
出演:内海隆雄、江戸川カエル、下村理愛
制作:仮面劇おもて
協力:京島長屋82日プロジェクト

いがみ合う両家に生まれたロミオとジュリエット。二人は舞踏会で出会い恋に落ちた。ジュリエットはバルコニーでロミオへの想いを語ります。ロミオはジュリエットに会おうと屋敷に忍び込み、二人は逢瀬を果たします。
イタリアのヴェローナから墨田の京島へ。土地と時代は変わっても恋する若者たちは変わらない。消えゆく長屋を舞台にした仮面劇「京島長屋のロミオとジュリエット」
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路地にて、カニを配る少年