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1993年生まれ。江戸川区出身。写真家、仮面劇俳優、インプロバイザーとして活動中。人物ポートレート、人物スナップを得意とする。

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「あかりもう3さいだから」待合室でもうさんさいだから、をしきりに繰り返していた気丈な子は、いざお席にどうぞと言われると動けないようだった。目にいっぱい涙をためて「もう3さいじゃなくていい」と不平を訴えていた。抵抗むなしくお母さんに抱きかかえられ、結局大泣きしながら、歯にリンゴ味の薬を塗られてかえって来た。初診のわたしは「むむむ、この歯医者痛いのか、帰ろうか」とうっかり身構えてしまう。泣き止まないあかりちゃんを抱えたままのお母さんに、見かねた受付のお姉さんが「最初はそうですよ、でも慣れると泣かなくなりますから、ずっと泣いてる子はいませんよ」と。それを聞いて23歳のわたしが帰れなくなってしまった。そうだよね、歯医者怖いよね。でもね、23歳に喫煙者の歯茎はもっと怖いんだぞ。

実家の給湯器が壊れたが、実家の人たちはのほほんとしていた。みんなで大きなお風呂屋にいって、なんだか得した気持ちだった。
かつて住んでいたボロアパートでも、真冬に給湯器が壊れて辛い思いをした。辛い思いはしたが、わたしは風呂が壊れたおかげでウイスキーが飲めるようになった。1月のことだった。入浴中にお湯がでなくなり、髪も身体も冷え切って、そのままの身体でいざ最寄りの銭湯へ。グーグルマップを頼りに10分歩いた。濡れた髪に風呂かごさげてえっちらおっちら。雨も降っていたと思う。やっと着いた銭湯のドアには「12月31日で廃業します」の張り紙が。絶望した。
うつむきながら帰路をたどると、地下に繋がる細い階段を見つけ、そこがバーであることがわかった。失意の夜、そこが人生はじめてのバーとなり、ウイスキーを飲めるようになったきっかけを作ってくれたのだった。

土砂降りの朝。家から白のビニール傘をもって出た。土砂降りでも丈夫な65センチ径。雨は一日降ったりやんだりだった。夕方ボルダリングジムに寄る。傘立てには黒い傘が一本ささっていた。ちょうど土砂降りだった。みんなどうやってきたのかしら、と思ったら何人か濡れていた。折を見て隙を見て濡れずに済んだという人もいた。リハビリ、のつもりがすっかり3時間もいてしまい、傘立てには黒い傘と白い傘、それから透明なビニール傘。白い傘をとって外に出る。歩き始めて骨がひどく折れていることに気が付いた。それに、金属が黒かった。私の傘は銀色だったのに!!誰かが取り違えたようだった。折れた傘を差しながら悲しい気持ちで歩く。
家の人たちにおつかいを頼まれてセブンイレブンに寄った。傘立てには傘が一本。セブンイレブンで子供が走り回っていた。牛乳とトマトジュースとサンドイッチを買って外に出ると、傘立てには傘が一本もなかった。未だ霧雨が止まず、そのなかを歩く。家を出た時は新しいビニール傘だったのに、一日のうちに折れて、ついにはなくなってしまった。歩きながら考える。折れた傘を差していた誰かは、今頃わたしのあたらしい傘で濡れずに済んだろうか。傘を持たない誰かが、この霧雨を折れた傘でしのいでいるのだろうか。信号が、テールランプが、自転車が、雨にけぶってキラキラ滲んでいた。雨をしのいだ彼らは、このキラキラが見えただろうか。

仮面劇の即興パートに出演します。

日時
2017年11月25日(土)~26日(日)
25日(土)14:00 /17:00
26日(日)12:00 /15:00

※上演時間は約50~60分予定
※開場は開演の30分前

料金
前売 2000円(学生1000円)
当日 2500円(学生1500円)

※全席自由
※学生は要学生証提示
※未就学児入場可(無料)

会場
若葉町ウォーフ01

(神奈川県横浜市中区若葉町3-47-1)
・京急本線「黄金町駅」徒歩4分
・京急本線「日ノ出町駅」徒歩8分
・地下鉄ブルーライン「阪東橋」徒歩8分
・JR「桜木町駅」徒歩15分

チケットのご予約はこちらから(https://torioki.confetti-web.com/form/277)
公式ホームページはこちら(http://bricolage-rl.com/carboncopy/)

おとといの記事は、ナラさんに「かくかくしかじかでブログの元ネタにしたいのですが」という確認を事前にとっていた。
サイト趣旨を説明せねばわかりづらいなあ、と考え込む。ナラさんは飯がかかった本気のブロガーなので、そんな人に自分の書いているもののことをどう説明しようと考えて、自分でも満足いく内容をお伝えすることができた。
「世界で10人くらいの生きづらい友人たちのために読みづらいブログを書いています」

アイシングクッキーとの向き合い方がわからない。
蝙蝠やおばけの柄のアイシングクッキーを貰った。それらとの正しい向き合い方がわからないまま賞味期限が迫る。本来この子たちは、写真を撮られたりインスタグラムにあげられたり「わー!可愛い!」とはしゃがれたりするのが本領で、「ショッキングパープルだけど食べられるんだろうか」とか「アイシングは口の中でバリバリして朝食にはならない」とか、食べることばかりを目的に据えたわたしとの相性が悪い。写真を撮ってみたらコペルニクスが訪れるかもしれない、と思って撮影してみたけれど、おいしそうに撮ることばかりに気をとられチグハグなものになってしまった。アイシングクッキーはそもそもおいしそう、ではないものなあ。
そのまま「おいしくないクッキー」として食べるのはあまりに蝙蝠が浮かばれない、ぐるぐる考えているうちに、賞味期限が明日までになってしまった。