現在CherryRedにて開催中の写真展「まぶたの裏に」
予定では本日最終日でしたが、ご好評につき1週間のロングランが決定いたしました。
会期は3月15日までとなります。
引き続きご来場お待ちしております。
江戸川カエル
1993年生まれ。江戸川区出身。写真家、仮面劇俳優、インプロバイザーとして活動中。人物ポートレート、人物スナップを得意とする。
現在CherryRedにて開催中の写真展「まぶたの裏に」
予定では本日最終日でしたが、ご好評につき1週間のロングランが決定いたしました。
会期は3月15日までとなります。
引き続きご来場お待ちしております。
江戸川カエル
水道からミカンジュースが出るだとか、米をミカンジュースでたくだとか、そういった都市伝説に踊らされたまま愛媛に来たので、正直少しがっかりした。わたしにとっては観光でも、地元民にとっては居住区だという当たり前のことを忘れがちになる。地方から出てきた友達に「東京出身」と言っただけで「芸能人とか会えるの?」と聞かれるような違和感を、きっと彼らは抱いている。だからこれといって松山名物的なものには触れずに、ご当地コーヒーチェーンでチョコパフェを食べて幸せな松山滞在だった。喫茶店の会話から、関西弁を豆腐よりやわらかくしたような優しい言葉遣いが耳に入って、のんびりしていていい街だなあ、なんてこれも外からだから言えること。
松山では、日が長い。夕方いつまでたっても日が落ちず、海外にいるような錯覚。わがままを言って連れて行って頂いた海辺。日が落ちるのをのんびり見ていた。道後温泉には行けなかったけれど、それよりもずっと、心ごと潮風に洗われた。
個展の会期中だけれど、愛媛は新居浜にいます。
おみやげは何がいいですか、と聞いたら「今治には”うふふタオル”というのがあってね」とのことで、どうやらいかがわしいタオルの模様。いかがわしいタオルを探しに。3週間も会期があると、いってらっしゃいとただいまを言う人ができていいなあ。
今日は、少し真面目に書きます。
「どうして集合写真で展示をやろうと思ったの」
やっぱり聞かれることが多かったので、いま、言葉にできる範囲でしてみようと思います。
“集合写真”は、おそらく、みなさんの想像する”作品としての写真”とかけ離れています。
だって誰でも普通に撮るし、facebookでもよく見かけるし。
だけど、そんな”集合写真”には、わたしにとっての写真のすべてが詰まっています。
ひとつは、関係が映り込むわかりやすい写真だからだと思います。
“その人たち”がどんな時間を経て集まったのか
“その人たち”がどうして集まったのか
ひとつは、撮る瞬間自体が楽しいからだと思います。
はいはい、こっちむいてー!
どうしても目をつぶってしまう人
ちょっと恥ずかしかったり、疲れていたり
みんなで撮るのも楽しかったり
それから、集合写真は基本的に、見返す前提で撮られます。
数年後、あるいは数十年後見返したときのことを想像すると、ワクワクします。
赤いべべ着たあの子はもう、セーラー服を着ているな
こんな同級生いたなあ、あの頃はよく遊んでいたのに、あだ名は確か”社長”だったな
このあと二人が結婚するなんて
なあんだ、たいして変わらないメンツでいるなあ
あっという間だったと思うのでしょうか、ずいぶん昔だと思うのでしょうか。
見返した瞬間の、一瞬タイムスリップする感覚がたまらない。
集合写真には、時代、時間、瞬間、関係、その時の気持ち、楽しさも居心地の悪さも気恥ずかしも、見返すであろう未来も全部、写ってしまうと思うのです。ごちゃごちゃしていてドロドロしていて愉快じゃないですか。
そこにいるのが見ず知らずの他人であろうと、その愉快さを感じてもらえるんじゃないかと思って、展示を組み立てました。
CherryRedで展示をやってみて、よかったと思うことがあります。
CherryRedと他の多くのカフェギャラリ―との違いは、Cherryには、ほぼ毎晩通われているお客様がいらっしゃることです。おうちに晩御飯を食べるように、お店に帰ってくる。
“はじめは集合写真なんかって思ったけどさ、通ううちに賑やかでいいなあって思うようになったよ”
もしかしたら、自分も通ってきた似たような時間に想いを馳せるのかもしれない
もしかしたら、自分が選ばなかった人生に想いを馳せるのかもしれない
もしかしたら、彼らがあまりに楽しそうで、羨ましかったりほっとしたり
“多様な時間”を経て集まった他人の写真を、毎日みて、その日たちと数週間を経て、過ごしてこなかったはずの”多様な時間”がだんだん染みついてくれていたのかな、なんて、これは奢りですね。
展示も最終週に突入しましたが、自分のワクワクが未だにうまく言葉にできずに。
ラスト一週間、ご来場お待ちしております。
「あのね、胃を小さくして”ビックマック食べきれなーい”って言ってみたいんだ」舌の根も乾かぬその晩、CherryRed名物”2倍バーガー”を食べてしまう卑しさについて書こうと思う。江戸川から家族3人が来場した。母の奢りと思ったら欲が出て、人の二倍も食べてしまった。満腹で幸せで、その日は帰ってすぐに寝た。
“2倍バーガー”の作り方は単純らしい。バンズの生地もパテも、先に普通サイズを沢山作っておいて、たまにサッチャンの気まぐれで2つをくっつけて焼く。なんの遜色もなく普通のバーガーのちょうど2倍サイズなのだ。
商才、唱才、画才、文才、欲しい才は沢山あるし、ごく稀に”○○才があるね”なんて褒めてもらえる。けれど、どんな才もいらないから”如才ない”人になりたい。ぼやぼやしているうちに、1月は行き、2月は逃げ、3月が去ろうとしている。抜け目だらけ、ぬっけぬけの性格だから、”如才ない人”はほど遠い。証拠に、つい20秒前までこれを”ニョサイ”と読んでいた。