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1993年生まれ。江戸川区出身。写真家、仮面劇俳優、インプロバイザーとして活動中。人物ポートレート、人物スナップを得意とする。

髪の毛を黒くする魔法のスプレーを買ったので、今日は無敵だ。

実はずっと前から知っている。わたしはクラリスじゃないから、ルパンは迎えに来ない。わたしを塔に閉じ込めてくれる伯爵もいない。だけどいつまでも待っている、あの傍若無人でマジシャンで強くて女の子に甘くて、大切なものを盗んでくれるスーパーヒーロー。だから大人になったらフィアットを買うんだ。そして迎えに行ってあげよう、自分で作った塔の上で、なんにもできなくて泣いているわたしを。

美人のゲロでもゲロはゲロか。新宿から満員電車、わたしよりも不細工な女子大生がうずくまっていた。大丈夫ですかと声をかける。「大丈夫です」ふらふらしながら立ち上がり、またうずくまる。サラリーマンの裾をつかむ。隣のお姉さんの脛をつかみ立ち上がる。ロッキーを彷彿とさせる立ち上がり、見るからにパンチドランクされている。三鷹で「一緒に降りましょうか」と声をかけるも拒否された。仕方なく周りの人と状況をうかがう。武蔵境、戦況が変わった。わたしの腕をふんずとつかみ「吐きます」と一言。腕を離せ!と言う間に大量のゲロ、ゲロ、おそらく麻婆豆腐のゲロ。まだ海にも連れて行ってあげていなかったのに、ビーチサンダルがびしょびしょになった。咄嗟の戦況判断をした周りの人は無事で、腕だけをそっと伸ばしてティッシュをくれた。みんなティッシュをくれた。ハグしたい気持ちだ。優しく介抱し、周りの協力でゲロを拭き、国分寺で降りる。一言も文句を言わなかった。優しい気持ちだった。誰もわたしを褒めなかったし、誰も彼女を責めなかった。あんなにドラマチックにゲロを吐かれたのに世界は何も変わらなかった。帰り道で考える。もしもあれがイケメンだったら、何かドラマ起きていただろうか。もしも彼女が美人だったら、もっと素敵な人が介抱しただろうか。麻婆豆腐がフラッシュバック。人はゲロの前に無力だった。就職活動の悩みも、金欠も、美人もイケメンも、上司も部下も大統領も、ゲロの前では無力だった。

【SAL-MANEインプロフェスティバル出展】
今夜はカエらないvol.4&5
『カエルとカサブランカ』
『カエルと梟』

9月19日(土)
13:00 START(12:40 OPEN)
ゲスト:第一部 直井玲子
    第二部 福田寛之

場所:東中野バニラスタジオ
料金:1500円(※)
予約:SAL-MANEインプロフェスティバルホームページ

初の昼公演&2本立て!第一部ゲストには”戦うカサブランカ”直井玲子さん、第二部ゲストには”踊る梟”福田寛之さんをお招きします!
※19日同会場で行われる公演/ワークショップにご参加の方は割引があります、詳しくはSAL-MANEフェスティバルページ(http://sal-mane.com/fest/)をご覧ください

【直井玲子】
松山で大学講師をしている。専門は保育者養成、インプロ研究。
SAL-MANE所属のインプロバイザー。団体内外、本州四国と問わず数々の舞台、ワークショップをこなしている。
気高く強く尊い、カエルが初めて会ったほんとうに花のような素敵なお姉さん。

【福田寛之】
気象予報士・インプロバイザー・ブリコラージュ研究所主宰。NHKラジオで気象解説を行い、杉並区の公共劇場「座・高円寺」などでインプロ・ワークショップを行い、舞台にも立っている。甘い声、虎視眈々と高みを目指す眼差し、時折見せるお茶目さとのギャップでファンを魅了している。カエルがインプロを始めたきっかけの一人。

【”今夜はカエらない”とは】
江戸川カエルが毎回とっておきのゲストと共に、インプロショーを行います。
カエルとゲストによって織り成される、”今夜”しか見られないショーをお楽しみください。

【バニラスタジオACCESS】
JR東中野駅より徒歩8分/丸の内線中野坂上駅より徒歩12分
東京都杉並区高円寺南3-69-1
東京都中野区東中野1-14-27 MRビル 地下1階

なまこを握りつぶす夢を見てしまい、朝からブルーな気持ちだった。

浴衣を着てすましていたからバチがあたったのか、電車の中で教授陣と出くわした。こんなことをしているところを見つかって、ちょっぴり手を抜いたレポートの申し訳がたたない。

本の新陳代謝が激しい。たった1ヶ月で中島義道に飽きて、不幸でいるのをやめた。鰻は無条件の幸せを運んでくれるし、かわいいお姉さんは正義だ。高みを目指せばきりがないけれど、火傷の傷もまだ治らないけれど、たぶん、不幸でいるのに飽きてしまった。哲学書に代わり週プロが並ぶ本棚。毛嫌いしていた福祉の本もある。夏休みの初めはいつも意欲に燃える。今年こそは。今年こそはちゃんと計画通り過ごすんだ。