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1993年生まれ。江戸川区出身。写真家、仮面劇俳優、インプロバイザーとして活動中。人物ポートレート、人物スナップを得意とする。

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実家に帰ります!と息巻いていたのにうっかり長野にいる。バハムートクラス認定されそうな危険な山道を登り下り、やっとついた宿の露天風呂は混浴。目を疑った。混浴?!いまどきあるのか「秘境だからじゃないの」と父。意味が分からない。高校剣道部のバスもいて、秘境感が満載だった。夜中、眠る両親を部屋に、ロビーでひとりレポートを書いていた。剣道部員らしき坊主が泣いていた。親と電話しているようで「大丈夫、頑張るね」と繰り返している。わたしはレポートですら頑張れないと思っていたのに、彼は数倍過酷で理不尽な合宿生活を頑張ろうとしていた。

髪の毛を黒くする魔法のスプレーを買ったので、今日は無敵だ。

実はずっと前から知っている。わたしはクラリスじゃないから、ルパンは迎えに来ない。わたしを塔に閉じ込めてくれる伯爵もいない。だけどいつまでも待っている、あの傍若無人でマジシャンで強くて女の子に甘くて、大切なものを盗んでくれるスーパーヒーロー。だから大人になったらフィアットを買うんだ。そして迎えに行ってあげよう、自分で作った塔の上で、なんにもできなくて泣いているわたしを。

美人のゲロでもゲロはゲロか。新宿から満員電車、わたしよりも不細工な女子大生がうずくまっていた。大丈夫ですかと声をかける。「大丈夫です」ふらふらしながら立ち上がり、またうずくまる。サラリーマンの裾をつかむ。隣のお姉さんの脛をつかみ立ち上がる。ロッキーを彷彿とさせる立ち上がり、見るからにパンチドランクされている。三鷹で「一緒に降りましょうか」と声をかけるも拒否された。仕方なく周りの人と状況をうかがう。武蔵境、戦況が変わった。わたしの腕をふんずとつかみ「吐きます」と一言。腕を離せ!と言う間に大量のゲロ、ゲロ、おそらく麻婆豆腐のゲロ。まだ海にも連れて行ってあげていなかったのに、ビーチサンダルがびしょびしょになった。咄嗟の戦況判断をした周りの人は無事で、腕だけをそっと伸ばしてティッシュをくれた。みんなティッシュをくれた。ハグしたい気持ちだ。優しく介抱し、周りの協力でゲロを拭き、国分寺で降りる。一言も文句を言わなかった。優しい気持ちだった。誰もわたしを褒めなかったし、誰も彼女を責めなかった。あんなにドラマチックにゲロを吐かれたのに世界は何も変わらなかった。帰り道で考える。もしもあれがイケメンだったら、何かドラマ起きていただろうか。もしも彼女が美人だったら、もっと素敵な人が介抱しただろうか。麻婆豆腐がフラッシュバック。人はゲロの前に無力だった。就職活動の悩みも、金欠も、美人もイケメンも、上司も部下も大統領も、ゲロの前では無力だった。

なまこを握りつぶす夢を見てしまい、朝からブルーな気持ちだった。

浴衣を着てすましていたからバチがあたったのか、電車の中で教授陣と出くわした。こんなことをしているところを見つかって、ちょっぴり手を抜いたレポートの申し訳がたたない。

本の新陳代謝が激しい。たった1ヶ月で中島義道に飽きて、不幸でいるのをやめた。鰻は無条件の幸せを運んでくれるし、かわいいお姉さんは正義だ。高みを目指せばきりがないけれど、火傷の傷もまだ治らないけれど、たぶん、不幸でいるのに飽きてしまった。哲学書に代わり週プロが並ぶ本棚。毛嫌いしていた福祉の本もある。夏休みの初めはいつも意欲に燃える。今年こそは。今年こそはちゃんと計画通り過ごすんだ。