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襟元までボタンをピッチリしめる人の気が知れない。そんな神経質で小姑みたいな奴と仲良くなれるもんか。そんな風に思っていた。知れない知れないと言いながら、いつのまにか1年半、気が置けない人になっていた。襟元まで閉じられたボタン一杯にはちきれそうなお茶目さと熱量、糞の上に糞がつく真面目さも素敵だなと思えるようになったのは24時間前くらいからだった。わたしが現金な性格だから、愛しさは大抵、会えなくなるとわかってから考え出す。それでやっぱり、小姑みたいな彼とは、会えなくなる距離感くらいがちょうどよいのかもしれない。
「ねえ、タコスってなあに」「タコスってなんだろう」カリカリした奴に赤いソースをつけて食べるあれだよ、たぶん、なんてこっそり思っていた。言わなくてよかった。あとで聞いて知ったけれど、それはナチョスだった。タコの複数形かなあとも思っていたけれど、それも口に出さなくてよかった。タツミさんが「ものを知らねえんだ」とプリプリしていた。
ソノベさんは、見ると必ずえいひれを頼んでしまうらしい。居酒屋は「えいひれがある居酒屋」「そうでない居酒屋」の二種類にわけられる。その切実度はたぶん、わたしにとってのタバコが吸えるか吸えないか、それくらい高いものなのだと思う。cherryにはえいひれがあるから、わたしがお店に着いた時には既に幸せそうな顔をしていた。
久しぶりに、メニューのあるバーに行った。カクテルの名前はまるで呪文のようで今にも魔人が氷が炎が光線が飛び出す。馬鹿の二つ覚え、フィズかトニックしか飲めない普段のわたしとはまるで違う、今日はどんな呪文も唱えられる。中でも一番陽気で愉快そうな「バラライカ」を。わくわくしながら飲んだけど、翌日便秘で身もだえした。魔人どころかうんちも出せずに家で悶々とすることになってしまったのだ。
『新年あたらしいこと何するよ』もう2月も終わりかけてそんな話が飛び交っている。いままでやったことないことか・・・「陶芸やりたいなあ・・・」「カエルちゃんは何になりたいのよ」「あんた半年前にホーメイ習うって言ってたよ」聞かれたから答えたのに、そんなにせめることないじゃないか!!だけど、すっかり忘れていた。確かにわたしは、ホーメイを習うといってはしゃいでいたんだ。こなせない新年の抱負が5年がかりでたまっていく。そういえば去年の個展の時に買ったフルートは、おしゃれインテリアの一部になってしまった。
生まれて初めてのボトルキープは、なんの準備もしないタイミングで訪れた。在廊するならそっちのほうがいいよね、それでボトルネックにカエルの折り紙。ハーパーを水割りで。「水割りをください」なんて歌はもう流れていないけれど心のなかでそっと唱えるのが楽しくて、ニヤニヤしてしまう。
饅頭の食べ方でけんかをする落語を聞いてきた。もぐもぐ、もぐもぐ、ただ饅頭を咀嚼する30秒。まだ食っていやがる。あの時の会場の空気が忘れられずに、ひとの口元ばかりみてしまう。もぐもぐ、もぐもぐ。