140520
このひとなしでは生きていけない、という人を数えてみた。家族、親族、ゼミの仲間、サルメーヌの仲間、いきつけバーや喫茶店のマスター、そこで出会った大好きな人たち、葛西の友達、高校時代の友達、よくわからない友達、数えてみたら87人もいた。年賀状のリストを作っているような気分だ。ひとり浮かぶと、ああ、この人も、そうだこの人もいなくてはだめ。生きていくためには、衣食住、つまりお金があれば済むようで、ぜんぜんそうではない。大好きなコーヒー屋がつぶれたら、わたしは毎日どこでコーヒーをのめばいいのかわからない。葛西のあの子がいなくなったら、誰とスーパー銭湯にいけばよいのか。87人もいたら、ポックリ死んでしまう人も出そうで足がすくむ。だいたい、よくわからない友達が生活必須レベルにまで浸透してるのだ。生存率は下がる一方だ。でもそれがちょっと楽しい。どこまで生存率を下げられるか。将来は、1000人に個人的に生活を依存したクソババアになりたい。きっといまだって、本当はこんなものですまない。年賀状はすっかり投函してから「あああの人にもあの人にも出していないわ」と気づくのだ。