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1993年生まれ。江戸川区出身。写真家、仮面劇俳優、インプロバイザーとして活動中。人物ポートレート、人物スナップを得意とする。

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信じられないことに国分寺で雪が降った。もう入学式も済んだというのに、足の震えが止まらない。家の中も冷蔵庫も洋服もすっかり春装備にしてしまって、手がかじかんでろくに動けなかった。春眠暁をおぼえないのは、三寒四温で再冬眠しかけるからなのか。カエルにはつらいはなしだ。高校生のときに流行っていたエロゲで、”一年中咲く桜”が出てくるものがあった。宣伝のうたい文句では”雪と桜を一緒に見られる奇跡の土地で今、物語が紡がれる”的なことを言っていた。奇跡の町に変わってしまった国分寺を歩いていたら泥水をはねられて、そこからエロゲみたいな展開も特におこらず、タクシーは爆走していった。

高校の同級生達と真間川を歩いてきた。6年間歩いた桜の通学路を、今度は缶ビール片手に駅から歩く。学校の近くには、あの頃なかったセブンイレブンができていて、トイレが近くなったみんなとかわるがわる入っておかわり缶ビールを買った。帰り道のほうが、みんなと見慣れた景色だった。よく寄り道していた肉屋では揚げたてのハムカツが80円で食べられる。うちの運動部にだけ伝わる裏メニュー”ジャンボ”は、顔面くらいあるチキンカツのことで、これもよく食べていた。あいにくの雨も帰り道にはあがって、ハムカツとビールを振り回しながらみんなで歩いた。桜をみて夕方には帰るよ、なんて言っていたけれど、いつもの帰路と同じで気が付けばもう少し一緒にいたくて晩御飯を食べてしまい、あのときはコーラとラーメンだったけれど今度はチューハイともつ煮。年をとったらきっとリンゴジュースと離乳食に戻るなんて笑っていた。

昨晩なんだか久しぶりに飲みに行った。いつも仲良しのキョウコさんが「緑の妖精をみたの!」と教えてくれて、みんなで大笑い。誰も最初は妖精を信じてなくて、キョウコさんも以前はそういう友達を馬鹿にしていた。だけれど見てしまって「疑ってごめんなさい」と謝ったらしい。わたしも今は信じられない。家の中のものはよくなくなる。本来ならばうちの六畳間には今8本の耳かきがなくてはいけないのに1本も見当たらない。妖精のせいか妖怪のせいか、とにかく返してほしい。あたたかくなって耳がかゆい。

ひさしぶりにお茶を飲む時間を作って、ホットカーペットを撤収した。

花冷えですね、という会話をしていてなんとなく「もうすぐ桜さきますね」と言ってしまって出不精がばれた。実はとっくに咲いていた。それでも先週から渋谷、青山、阿佐ヶ谷、江古田と出歩いているけれど桜はなかったから。

気が付けば父の誕生日だった。ことしでいくつになったんだろう。