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1993年生まれ。江戸川区出身。写真家、仮面劇俳優、インプロバイザーとして活動中。人物ポートレート、人物スナップを得意とする。

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ある朝目覚めたら虫になっていたらいやだなと思う。例えばせめて昨日虫を踏み殺しただとか、誰かを虫けら呼ばわりしたとか、そういうことがあるならまだ.道理で致し方ない、と納得できる可能性がある。

とても好きだったホシノという人がいた。ホシノには好きな人がいた「あのねえ僕恋をしてるんだ、スミレちゃんに」と何度か泊まったホシノのベッドの上で文学的に告白されたのだった。
ある晩、22時をまわるころ、ホシノにサイゼリアに呼び出された。行ってみると、ホシノはイカスミパスタのダブルをもしゃもしゃと食べていた。今晩は確かスミレちゃんと晩御飯デートをすると言っていた。「どうしたの?」と聞いてみると「スミレちゃんとデートだったんだけどね、ドキドキして胸がいっぱいで、三口しか食べられなかったんだ」ホシノはわたしのまえでイカスミパスタのダブルを頬張っていた。
道理のわからないことをわたしたちは不条理と呼ぶけれど、その最たるものだと思った。朝目覚めて虫になっていたような気持ちだった。
ザムザが理由もなく虫になっていたように、ホシノはわたしのまえでご飯を食べた。そこから始まってしまった。

だから誰かを好きになったとき、心がけている。わたしは虫になってしまったけれど、その理由はどこにもないんだと。そうするようになってから、少しだけ、楽になれた気がする。