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1993年生まれ。江戸川区出身。写真家、仮面劇俳優、インプロバイザーとして活動中。人物ポートレート、人物スナップを得意とする。

中島義道「不幸論」を読んだ。彼の青い鳥はどこにもいない。人生は不幸ばかりだ。そんな本だった。けれど、その徹底した姿勢に救われた。”これでよかった”だとか”恵まれた身体に恵まれた環境に幸せです”と何度も他人に自分に言い聞かせる日々の蓄積にガタがきはじめている。確かに何かしらの不幸はみんな当然に抱えていて、それなのに「わたしは不幸だ」と言うことは悪いことのように思ってしまう。だってもっと不幸な人もいるなかで、それはとても傲慢で怠惰な気がするから。だけど、彼の理論では、その傲慢さや怠惰さと向き合って生きるのが人生だった。にこにこしていればいいことがあるし、だからわたしは基本的ににこにこしているように心がけている。ああだけど、たまには、たまには不幸なんですと胸をはってみたい。