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1993年生まれ。江戸川区出身。写真家、仮面劇俳優、インプロバイザーとして活動中。人物ポートレート、人物スナップを得意とする。

 昨日は一日「自然薯」という言葉が口に出せずにいた。自然薯というのが、山芋だかジャガイモだかサトイモだか、そういう類のものであるのは思い出せたのだけど、いまいちなんだかよくわからない。頭の中に思い描けていないものの名前を口に出すのが怖かった。誰と話していても「それって、自然薯なんじゃ」と言いそうになる。そんな一日を過ごしたからか、よくできた夢をみた。砂漠の真ん中に大きな自然薯の木が立っていた。風が吹くと実がゆれてごろごろガラガラと雷のような音がする。近くの村では、みんなあたりまえのように「自然薯が鳴っているねえ」と口に出した。あれが自然薯ですよね、とやっと口に出せて目が覚める。木になっていた実は、よくある根ではなく、おせちに入っている自然薯の煮物だった、それを見てやっとわたしの「自然薯」を思い描くことが出来たのだ。