140418

　ホラー映画を観ながら笑う癖を指摘された。いつもひとりで見ていたから、自分が想像以上にクスクス笑っているのに気が付かなかった。未だホラー感のない幸せなシーンでもクスクス。いまのなにが面白かったの、と聞かれても、うまく説明できない。「うーん、恐怖の予感？っぽい画だったじゃない」といってもなかなかそれが笑いに繋がらないみたいで納得してもらえない。不幸せな映画をみて笑う人に「また他人の不幸を笑って！！よしなさい」なんて間抜けなはなしだ。わたしが笑うのは、わが身へ起こるのっぴきならない事態に対処する予行練習なのではないかしら。クローネンバーグの、ギリアムの、アルジェントのおかげで、のっぴきならないグロッキーさを「ふへへ」と笑ってみる癖がついた。お金がなくても、痴漢にあっても、恋人に裏切られても、とりあえず、ふへへ。ふへへ、映画みたいな不幸だなあ。